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気温が水温に近づいてくると、おでんが恋しくなる季節。おでんは室町時代、串に刺した豆腐に味噌を塗って焼いた田楽が起源とわれているんだ。
江戸時代に煮込み田楽の「おでん」が登場して、明治以降に日本各地で独自に進化しながら全国に広まったんだって。
まずは昆布とカツオ節を使って、飲んでもおいしいだし汁をとり、硬い具材から順に入れて弱火でコトコトじっくりと煮ていく。後半に練り物を加えて、あつあつジューシーなおでんのできあがり。大根やジャガイモは煮込むほどに味が染みていくけれど、練り物は煮込むと味が出汁に抜けてしまうので、要注意。
厚揚げ じゃがいも 巾着 昆布に ちくわぶ 車麩 などなど、お鍋の空白部分には、お好みの具材をつめて。味をしっかり染み込ませるために、大根とこんにゃくの表面には隠し包丁を多めに入れるのを忘れずに。そうそう、レタスや春菊で味変しても面白いよ。
1位 大根
2位 たまご
3位 厚揚げ
4位 じゃがいも
5位 こんにゃく、ちくわ
ひとくちに「おでん」と言っても、いろんなご当地おでんがあって、所変われば、品変わる!
おでんの具に生姜味噌のタレをかけるのが一番の特徴だよ。具材は大根やコンニャクといったポピュラーなもののほか、大きくて四角い練り天の「大角天(だいかくてん)」やツブ貝やホタテを入れるんだ。
かつおと昆布のダシに濃い口醤油やみりん、砂糖などでしっかりした味付け。一般的な具材に加え、「ちくわぶ」や「はんぺん」「すじ」と呼ばれるご当地ローカルな練り物の具が入ってるんだ。
牛すじからとっただしで黒々としたスープで煮込まれるんだ。具はすべて串に刺してあり、青のりと削り節を粉にした「だし粉」をかけて食べるよ。鯖やイワシで作る黒はんぺんが入ってるのも特徴だよ。
<名古屋おでん>関東風のおでんに赤味噌のたれをかけるタイプと、赤味噌をベースにこってりと甘辛く煮込む「どて煮」とも呼ばれるタイプがあるよ。牛すじや豚モツ、里芋も定番の具材。見た目からも濃いおでんなんだ。
最近は「おでん」と呼ばれるようになったけど、関西圏では関東煮(かんとだき)とも呼ばれるよ。昆布をベースに薄口醤油ですっきりした色味と味わい。牛すじやタコ、鯨油を絞ったあとの「コロ」という具も使うんだ。
あごだしをベースに地元産の「かんぼこ(かまぼこ)」を使うのがお約束。竹輪に揚げかんぼこ、板付きかんぼこをはじめ、ゆで卵を包んだ揚げかんぼこの「龍眼」も特徴。薬味は柚子胡椒で食べるよ。
ソーキという豚の骨付きあばら肉で取るスープがベースで、「てびちぃ」という豚足とソーセージが入るのがデフォルト。これに、レタスやチンゲンサイ、ほうれん草といった青菜が入り、マスタードの薬味で食べるんだ。
そうそう、あるコンビニでは日本をエリアで分けて、7~8種類のだしを使い分けてるんだって。おでん出汁のベースは真昆布と鰹節だけれど、鰹節だけでも枕崎産や焼津産、指宿産などを使い分けていて、そこに地域ごとの味覚に合わせたうまみが追加されているそうな。北海道は鰹節と昆布とホタテ、東北は鰹節と昆布と煮干に比内地鶏。北陸は鰹節と昆布とうるめ節、沖縄は鰹節と昆布と牛と豚足、という風に。旅先のコンビニでおでんを食べてみるのも楽しそう。日本人の味覚って、つくづく繊細だね。
by 厚揚げタロー